資産形成の灯台

高配当株ETF・インデックス投資をメインとした資産形成の戦略策定・実践の記録を配信。SPYD, VOO, QQQ, VGT, DIV, SRET等を運用中。最も尊敬する投資家はハワード・マークスです。

ファクター投資のポイントを解説!~その①~

f:id:lovegajumaru:20200526072622j:plain


本日はファクター投資について、学んだことをお話ししたいと思います。

以前、ポートフォリオの分散について検討したときに、
簡単にファクター投資について触れました。

 

www.lighthouse4you.com

 

今回は、もう少し詳しく解説いたします。

私自身、ファクター投資を少し学んだだけですが、

マーケットに対する新しい視点を得られ、
より冷静にマーケットの動きを見ることができるようになったと感じています。

 

まだ「ファクター投資ってなに?」という方には、
本記事をきっかけにご一緒に学んでいければと思います。

 

と言っても、奥が深そう(&私の理解は浅そう)ですので、

「ここが肝要だろうな」

というポイントに絞ってまいります。

技術的な話もナシです。ご容赦を。。(笑)

 

なお、話のネタは九分九厘、こちらの書籍です。

ご興味のある方は、ご一読をお勧めいたします。

 

 

 

そもそもファクター投資ってなに?

ファクター投資を簡単にご説明しますと、

  1. 統計的な手法で、
  2. 収益(プレミアム)の源泉=ファクターを特定して、
  3. そのファクターをもとに意思決定をしよう

というものです。

 

要は、

「この銘柄群は、こういう特徴=ファクターを持っていたから、市場を上回るパフォーマンスを発揮できたんだ!」

…といったものを見つけようという試みですね。

 

これ、なかなか画期的なことです。

なぜって、これまで「目利き力」といった言葉で秘密のベールに包まれていた「超過リターンの源泉」が、再現性のある方法で明らかになるのですから、、

 

言わば、インスタント・ウォーレン・バフェットを量産できるわけですね!ほんとぉ?(純粋)

 

スポンサーリンク

 

 

…話を戻しまして、

 

この「ファクターがプレミアムを持つ」というのは、

例えば、

「小型株は大型株を長期的にはアウトパフォームする可能性が高い」

「バリュー株はグロース株を長期的にはアウトパフォームする可能性が高い」

…といったようなものです。

 

この「小型」「バリュー」といったものがファクターですね。

より具体的には、小型は時価総額、バリューはBMR(簿価時価比率)等といった、
特定の性質を表す指標によって定義されます。

 

実物を見て頂いた方が、イメージが湧くでしょう。

次の図は、ETF.comからの抜粋です。

f:id:lovegajumaru:20200525200026p:plain

出典:ETF.com

https://www.etf.com/SPYD#overview

 

この図は、SPYDがどのファクターに「エクスポージャーを持っているか」を表しています。

SPYDの場合は、「小型」「バリュー」「配当」に偏っていますね。

 

ですので、SPYDはこれらのファクターが好調な時期に、

高いパフォーマンスを発揮する可能性があるわけです。

ファクター投資の目的

ファクター投資の主な目的の1つは、ファクターによる分散です。

分散は投資における唯一のフリーランチと呼ばれています。

つまり、

  1. ポートフォリオのリスクはそのままに、リターンを上げる
  2. ポートフォリオのリターンはそのままに、リスクを下げる
  3. その両方を実現する

こうしたことが期待できるわけです。

この辺りは、伝統的なアセットクラス*による分散と同じですね。

* 株式60:債券40に分散する、、みたいなやつです。

 

…なお、敢えて分散はせずに特定のファクターに偏った運用をすることで、

大幅なリターンを狙うアクティブ運用も可能です。

覚えておくべきこと

長期的に負けることもある

さて、先ほど私は、

「小型株は大型株を長期的にはアウトパフォームする可能性が高い

このように申しました。

この「長期的には」「可能性が高い」とはどういうことでしょうか。

 

次の図をご覧ください。

 

f:id:lovegajumaru:20200525202739p:plain

出典:ファクター投資入門

 

これは、1927年から2015年の間に、
サイズファクター(小型株)が、市場平均を上回る確率を集計したものです。

 

ご覧の通り、20年保有しても14%の確率で報われない可能性があるのです。

 

そもそも、常に特定のファクターが好調であるわけではありません。

次の図からもわかるとおり、様々なファクターが景気の局面に応じて、
代わる代わるにパフォーマンスを上げているに過ぎません。

 

f:id:lovegajumaru:20200506195152p:plain

出典:Alliance Bernstein

https://www.alliancebernstein.co.jp/knowledge/archives/326

 

 常に当てはまるわけではないと思いますが、一般的には次のようなファクターごとの「好調な局面」「不調な局面」があるようです。

 

f:id:lovegajumaru:20200526065807p:plain

出典:Alliance Bernstein

https://www.alliancebernstein.co.jp/knowledge/archives/326

 

リターンの源泉はアンダーパフォームの可能性だ

そもそもリターンの源泉はリスクです。

先ほども申した通り、投資にフリーランチは(分散以外は)ありませんし、

永遠に上り続ける塔はありません。


リターンの源泉の多くは、悪い時期から生まれるのであり、

アンダーパフォームする可能性を受け入れるからこそ、
超過リターンのチャンスが得られるのですね。

 

一言で言えば、「下がるから上がる」のです。

 

実際、効率的な市場において、ファクターがプレミアムを持っていることの説明として、「リスク」に焦点が当てられます

※ リスクの観点のほか、投資家の行動の非合理性から説明するアプローチもあります。

 

例えば「小型」の場合、大企業に比べて、、

  1. ビジネスが未成熟
  2. 財務体質が脆弱
  3. 利益変動が激しい
  4. 資金調達力が限定的

といった「リスク」を抱えることがよくあります。

 

こうしたリスクの対価として、ファクターは追加的なリターンを得ているわけですね。

 

スポンサーリンク

 

 

ウォーレン・バフェットも、

「投資家に必要なのは衝動を抑える気性であって、知性ではない」

…と言っています。重要なのは忍耐なのです。

 

私は割と単純な性格ですので、

「バリューは儲かるのか、、じゃあ、これに投資しとけばいいじゃん!」

…などと考えがちですが、そう甘くはないということですね。

個人的な経験からも安易なファクターの過信はお勧めしない

特に、「今、好調なものに飛びつく」事は、個人的な経験からもお勧めしません

私自身は、そうした失敗を多く経験してきました。


「今、好調なもの」は、悪い時期を潜り抜けたものです。

そして、現在進行形で「超過リターンが減少しつつあるもの」です。

 

そうした好調なものからリターンを切り取るには、

そういう才覚が必要だと感じます。

うまい方は、本当に素早く利食いも損切りもされますね。

 

冒頭で申しました、「冷静にマーケットを見る」とはこういったことです。

ファクターという眼鏡を通すことで、「なぜ、この銘柄群は今、好調なのだろう」と、一歩立ち止まって考える癖がついたように思います。

「モメンタム」ファクターのリスク

もう少しリスクの面の事例をお話しします。

 

「モメンタム」というファクターがあります。

これは、「直近の一定期間に株価が上昇」という特徴によって見出されます。
(細かい定義の違いはいろいろあるようです)

 

過去、パフォーマンスが良いものは、暫くは好調な時期が続きやすい、、

このようなコンセプトのファクターですね。

経験的にも頷けるものではないでしょうか。

最近で言うと、ハイテクやヘルスケアがこれに当たると考えられます。

 

一方で、このファクターが持つリスクは、

「相場が反転したときの反動」です。

 

この点は『ファクター投資入門』でも触れられていまして、

「平均的を上回るリターンが期待できる一方、ファットテールなリスクを抱えている」

…といった趣旨の記述があります。

 

モメンタム戦略はシャープレシオ(リスク・リターンの比率)が良い一方、
マーケットインのタイミング次第では、その後の「屈辱の期間」が長くなりそうですね、、

 

少し長くなりましたので、2回に分けてお話しします。

次回は、より具体的に、

「ファクターをどう活用すればいいのか」をテーマにしてまいります。

 

応援クリックいただけますと、励みになります!

にほんブログ村 投資ブログ 資産運用へ
にほんブログ村

Betmob|投資家ブログまとめメディア