どうも。くじらです。
3月の20日頃から「低音障害型感音難聴」になって、治療していました。
ここから派生して、耳鳴り、メニエール病(の初期症状の疑い)も患い、これもまた治療していました。
発症から2カ月弱経った現在は、発症前と概ね変わらない生活を送れる程度には良くなっています。
いつもの資産形成の話とは違うのですが、もしかしたら同じ症状で悩まれる方の役に立つかもしれませんので、治療のためにやっていたことを書いておこうと思います。
なお、私は医者でも何でもないので、「素人が自分で調べたり、人から聞いたこと」の域を出ず、医学的な正確性を担保するものではないことはご留意ください。
発症経緯
最初は、「なんか右耳に閉塞感があるな」という感覚から始まりました。
仕事が立て込んで、かなり疲れていた時期でした。残業が続き、いつもと異なる感覚の疲労感がありました。
なんというか、頭がふわふわしているような感覚です。
また、この頃は仕事上の人間関係でストレスを感じていました。
原因になっていた同僚は何故か()異動になって消えたのですが、当時はその同僚と話すと吐き気を感じる程度には嫌になっていました。
なお、私以外のチームメンバー全員も、問題の人物とトラブルを抱える&上司に相談をしていたので、まぁ、そういうことです。
(経歴が立派な割に短期で転職を繰り返す中途のジョブホッパーが入ってきたら、気を付けましょう)
そして、日を追うごとに耳の閉塞感が強くなっていきました。
ある朝、起きた瞬間から「これはアカンやつでは?」と気づきました。
右耳だけ低音の「ゴー」という音が聞こえるようになっていました。耳鳴りの自覚です。
閉塞感も今まで以上にひどくなっていました。
ちょうど、プールの後に水が耳に詰まった状態が近いかもしれません。
土曜の午前中だったので、すぐに耳鼻科に行きました。
聴力検査をした結果、右耳の低音域の聴力が落ちていました。
ここで、「低音障害型感音難聴」と診断されました。
治療薬として、ビタミン剤、血流改善薬、利尿薬を処方されました。
利尿薬は、クッソまずいと評判のイソバイドです。
ですが、私は味覚がぶっ壊れているのか、最初に飲んだ時は「お、エナジードリンクみたいな味でうまいやん!」と感じました。
なお、後で別の医者に教えてもらったのですが、普通の聴力検査だけでは「感音難聴」とは診断できないらしいです。
骨伝導タイプの聴力検査も一緒にやる必要があるのですが、設備の有無の問題なのか、最初に掛かった耳鼻科では普通の聴力検査だけでした。
耳鼻科を選ぶ際は、なるべく設備導入に力を入れているところを選んだ方がいいかもです。
また、こちらの質問に対する答えも基本的にワンセンテンスのみで、いわゆる「5分診察」タイプの医者だったため、途中から別の耳鼻科に通院先を変えました。
Google口コミが良かったので選んだのですが、こちらの質問に対して最初の医者の100倍(マジで)の情報量の回答を丁寧に教えてくださり、「ホンマ換えてよかったな」と思いました。
症状・経過
私の場合、主な症状は以下の通りです。
発症~1週間後
- 強烈なめまい。2~3日起きに発生。倒れ込んで起き上がれなくなる。
- 強い耳鳴り。常に「ゴー」と言う音が聞こえる。夜も眠れず不眠気味に。
- 耳の閉塞感。プールの後に水が詰まったような、不快感を伴う感覚。
1週間~3週間後
- やや強めのめまい。週1くらいで発生。立っていられない程ではないが、発作時は安静に横になる。
- 耳鳴り。1日の半分くらい聞こえる。「ドクンドクン」という拍動性に変化。前よりはマシだが、時々、眠りが浅い日がある。
- 軽度の耳の閉塞感。だいぶ、気にならなくなってくる。
3週間~2カ月弱後
- めまいは、ほぼなくなる。
- 耳鳴りは、高音域の「キーン」と言う音に変化。ただ、寝る前の静かな時間以外はほぼ、聞こえなくなる。日常生活にほぼ支障なし。
- 耳の閉塞感はなくなる。ただ、気圧が低い日は今でもやや感じる。
…と言う感じで、日を追うごとにマシになっていきました。
発症から1週間はマジできつかったです。
何がきついって、「この状態がずっと続くのか?」という絶望感が半端なかったです。
特に、耳鳴りは間断なく聞こえているため、徐々に精神が削れていきます。
私の場合は、とにかく自分でできることを色々と試すことが、気晴らしになっていました。
Youtube等でも「耳鳴り対策の体操」みたいな動画が結構ありまして、自分で試して少しでも効果があると「お?なんとかなるんちゃうか?」と、前向きな気持ちに慣れました。
まぁ、今日明日良くなるものではないようですので、気長に、出来ることに取り組む心構えが必要なのだと思います。
試したこと
症状改善のために試したことは、以下の通りです。
- 投薬(ビタミン剤、血流改善薬、利尿薬)
- 水飲み療法
- ツボ押し・マッサージ・ストレッチ
- はり治療
- 仕事を休む / 仕事量を減らす
- ストレス要因から遠ざかる
- ウォーキング
- 腹式呼吸
- 食生活改善(塩分、糖分減らす)
- 音響療法
- 病気のメカニズムの理解
- 症状記録(日記)
発症の機序
見てわかるかもしれませんが、特効薬的なものは無いです。
この病気ははっきりした原因がわかっていないそうです。ただ、大まかな発症の機序としては、
ストレス・過労・睡眠不足等 → 自律神経の乱れ等 → 血液・リンパ液の流れの悪化 → 内耳のむくみ(水ぶくれ)の発生等 → 内耳に関する機能(聴力・平衡感覚)への悪影響 → 聴力低下に伴う脳の誤作動(耳鳴り)
…という感じであると理解しています。このへん、あまり理解できてないので、特に参考扱いです。
「内耳に関する機能」と言うのは、聴力と平衡感覚です。
内耳には音を感じる有毛細胞と言うのがあって、こいつに酸素が行かなくなると酸欠で細胞が死にます。
すると、聴力が低下する…とうことのようです。
どうも、この細胞は再生しないらしいです。よく「難聴治療はスピードが命」と言われるのは、このためです。
もう1つは平衡感覚で、内耳には三半規管があるためです。
これが圧迫されるんだか何だかよく分かりませんが、とにかく内耳のリンパ液排出がうまくいかないと、こっちもイカれてめまいが起こるようです。
ちなみに、リンパ液と言うのは毛細血管からしみだして全身をめぐっている液だそうで、老廃物等を運ぶ役割があるようです。
私が試したことは、これらの機序のうち、
「血液・リンパ液の流れの改善」か、
「自律神経のバランスの回復」か、
「脳の耳鳴りへの順応」のどれかを企図したものになります。
「血液・リンパ液の流れの改善」
投薬、水飲み療法、ツボ押し・マッサージ・ストレッチ、はり治療は、「血液・リンパ液の流れの改善」に直接的にアプローチするものです。
水飲み療法というのは、一日に2リットルくらい、水を飲む方法です。
要は、おしっこをいっぱい出そうというものです。
尿が出ると、内耳のリンパ液排出が促されるらしいです。
ツボ押し・マッサージ・ストレッチ、はり治療は、血流を阻害している筋肉の「コリ」を解消するアプローチです。
ツボ押しなどはYoutubeで検索すれば、いっぱい動画が出てきます。
人生初のはり治療
はり治療は、、私、人生初でした。
半信半疑でしたが、藁にも縋る思いで試しました。
最初に先生にコリの箇所を探してもらうのですが、コリって筋肉の奥にあるんすね。
私はPC作業がお仕事なので、肩コリがひどかったのです。
先生が右肩の奥を押すと、たしかに、他のところよりも痛い・堅い箇所がピンポイントであるんです。耳鳴りが発生したのも、右耳なんですよね。
で、そこがほぐれるようなツボに鍼を指すのですが、これが足とか手とかケツのツボなんすよね。不思議なもんで、たしかにそこに鍼を刺すと、コリがほぐれるんです。
先生曰く、西洋医学的な解釈では「反射」によるものらしいですが、「なんでそんな離れたところが繋がってるんだろう」とか、「これ、誰が最初に見つけたんだろう」とか、関心するやら疑問が湧いてくるやらでした。
「自律神経のバランスの回復」
仕事を休む / 仕事量を減らす、ストレス要因から遠ざかる、ウォーキング、腹式呼吸、食生活改善(塩分、糖分減らす)は、「自律神経のバランスの回復」を目指すものです。
…と書きましたが、モノによっては「血液・リンパ液の流れの改善」と厳密に分けることが難しいですね。まぁ、「主にこっちじゃねぇかな」くらいに思ってください。
まぁ要は、「よく運動して、食生活を整えて、無理をせず、ストレスを貯めないように生活しよう」というやつです。
「それが出来たら、苦労しないよ」というやつですね。。
直感的に一番効いた気がするのは、やはり仕事減らして先述の同僚から距離を取ったことですかね。
私はたまたま繁忙期を乗り切ったタイミングだったので、休むことができました。
また、上司が部下に体調管理にも非常に気を遣ってくれるタイプだったので、「今、無理をして長期的に影響が出るくらいなら、1週間でも2週間でも休め」と言ってくれました。
実際に休んだのは計1週間ほどで、集中的に体を休めたのは大きかった気がします。
耳鼻科や、はり治療にも通いやすかったですしね。
「脳の耳鳴りへの順応」
残りの音響療法、病気のメカニズムの理解は、脳の耳鳴りへの順応を目指すものです。
まず、「なんで耳鳴りって起こるんですか」ですが、
これは「脳が失った聴力を補うための誤作動を起こした結果」…と、理解しています。
Sourece:
メカニズムを正しく知ろう「耳鳴り」改善のポイント | ソニー生命保険株式会社
正常な耳でも、静かな場所だと「シーン」「キーン」と聞こえることがあるかと思います。あれは、音が聞こえないもんで、脳が頑張りすぎちゃって脳内で音を「作り出している」ようです。
で、この耳鳴りに注意を向ければ向けるほど、耳鳴りが大きくなる・余計に意識してしまうという悪循環に陥ります。
したがって、この悪循環を断つアプローチが必要になります。
まず、このメカニズム自体を理解することが大事なようです。
耳鼻科で聞いたのですが、「あぁ、そういうことか」と分かっただけで、耳鳴りが軽減する患者さんもいるそうです。
よく分かりませんが、おそらく「なぜ耳鳴りがなっているのか」がわからない不安な状態が、耳鳴りを悪化させているのかもしれません。
そして、日常的にやることとして音響療法が有効です。
これは、例えば川の音などの自然音をBGMとして流しておく、、というものです。
BGMに紛れて、耳鳴りが気にならなくなることを狙っています。
これには、本当に救われました。
耳鳴りの何がつらいって、気になって眠れなくなるのが一番つらかったです。
しかし、BGMを流していると段々と眠れるようになってくるんです。
対処療法的な印象を受けるかもしれませんが、とにかく日常生活を送るのに必要なのです。
また、不思議なもので、「BGMを流せばいいから、耳鳴りがあっても平気だ」とだんだん思えてくるようになりました。
そうなると、耳鳴り自体が気にならなくなってくるんですよね。
これは、脳が「耳鳴りは有害なものではない」となれてきた結果である、、と、解釈しています。
耳鳴りが聞こえ始めた当初は、耳鳴りを聞きなれない脳が「なんだこいつ!?」とビビッて警戒モードになり続けるのですが、これ、すっげー疲れるんですよね。なかなか寝付けないんです。
一方、脳には「可塑性」と言う特性があります。
脳科学の本によく出てくる言葉なのですが、要は環境に応じて脳は「変われる」ってことです。ニューロン・シナプスの配線が組み変わるわけです。
BGM越しに耳鳴りを聞き続けることで、「お?これって別に有害なもんじゃないのでは…?」と、脳が耳鳴りを「警戒するべきものリスト」から外してくれるのです。
雨の音って、気にならないですよね。耳鳴りも、雨の音と同じ扱いになるわけです。
これって、よく考えると耳鳴りがなくなったわけではなく、要は「慣れた」のです。
しかし、不思議なもので「慣れることで治る」と言う側面があるようです。
実際、私の場合も(他の治療法が効いたのかもしれませんが)慣れるにつれて耳鳴り自体も小さくなっていきました。
今でも高音域の耳鳴りがたまに聞こえますが、日常生活にはほぼ支障はありません。
また、症状の記録(日記)を付けるのも良かったかもです。
1~10のスコアで調子の良し悪しを記録したり、「この治療法が良かった」とか書いておくのです。
これも後から振り返った時に、「ちょっとずつ良くなってるじゃん」みたいな客観視するのに役立ちました。
「耳鳴りが残っていること」よりも、「良くなっていること」にフォーカスするわけです。
個人的に大事だと思った治療のポイント
最後に、個人的に大事だと思ったポイントを書いておきます。
- とにかくさっさと休む
- 病状が悪化する要因が重ならないようにする
- 気長に、うまく付き合っていくつもりで取り組む
…このへんかなぁと。
どこで話を聞いても、どの記事を見ても書いてあるのは、まず「とにかく早めに治療を始めろ」でした。
先述の通り、難聴は放っておくと固定化しやすいからですね。
仕事によってはなかなか休みにくい方もいると思いますが、多少強引にでも治療期間を確保したほうが後々、よろしいのだと思います。
でもって、病状が悪化する要因が重ならないように気を付けます。
要因は、だいたい疲労やストレス、睡眠不足関係です。仕事絡みで発症したのであれば、その意味でも「さっさと休む」が有効になります。
私自身、今でも一時的に耳鳴りが強く出たりしますが、だいたい疲れてるときに夜更かしした時です。
あとは、気圧の変化なども影響はしてくるのですが、、これはどうしようもないです。なので、「今日は天気悪いし、のんびりやるか」くらいに、どっしりと構えるようにしています。
そして最後に、、魔法のように1日で治る類のものではないので、気長に治療に取り組むのが良いかと。
私自身は、頑張り過ぎたので神様が「まぁ休め」と言っているくらいに考えています。自分の体を労わる良い機会になった、、と、前向きに受け止めています。
参考サイト
私が治療にあたり、参考にしたサイトです。
上記の内容は、これらを参考にした私自身の「解釈」ですので、必ずしも内容が一致するわけではありません。
なお、ツボ押しやらマッサージは、Youtubeの検索でヒットしたものを片っ端から試していました。
耳鳴り Q&A | 小林耳鼻咽喉科内科クリニック| 東京都目黒区
耳鳴 - 16. 耳鼻咽喉疾患 - MSDマニュアル プロフェッショナル版
低音障害型感音難聴の症状・原因について|めまい耳鳴り難聴の情報サイト
耳鳴り | 一掌堂治療院|新橋の突発性難聴・耳鳴り・めまい・メニエール等の鍼灸はり治療
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