資産形成の灯台

投資・投機との関わり方に関する思索を垂れ流すブログ。

(良い意味で)利に聡い人と、そうではない人の差が拡がっている②

先日の続き。

 

効率化・高度化ってのは、凡人(従業員)の言葉遣いなんやろなぁ。

DeNAの南場さんや俺たちの孫正義のインタビューを見ていて思ったんだが、エンタープライズ(大企業)で生成AIに取り組んでいる人たちとは、全然違うなと。

 

youtu.be

 

エンタープライズでやっている人たちは、生成AIを使っていかに効率化・高度化するか、みたいな話が多い。デロイトみたいな監査法人系のコンサルが出しているレポートなんかを見ても、基本的にはおんなじ。大手企業が出しているプレスリリースなんかも、生成AIを使って年間何千時間、何万時間を削減することができました、みたいな感じ。

 

この辺りは南場さんなんかとは対称的で、南場さんは既存事業への人的リソースを半分にしても生成AIで成長させられるし、残りのリソースも全て新事業に投入するし、しかも1つの事業じゃなくてユニコーンをいくつも生み出すと言っている。

つまり、エンタープライズの人たちは付加価値を生み出しているかどうかようわからん(※個人の主観です)仕事の工数を削減することに生成AIを使っており、南場さんみたいな人は新しい付加価値を生むのにその力を注ぎ込もうとしている。全然ベクトルが違うのだ。別にこれは生成AIに限ったことではないのかもしれないけれども。

 

大企業の中で変革をするみたいなプロジェクトが立ち上がった際も、お題目が「効率化、高度化」みたいな話ばっかりで、基本的に既存の路線の延長上にしかない、みたいな話はあるあるだと思う。  
本来は変革というのは、既存のものをぶっ壊してでも新しい価値を生み出す、みたいな話だと思うんだけれども、それが大企業の中では真逆のことが変革になってしまう。

 

生成AIのこうした動きを見てると、この点が如実に出てるなと思った次第である。元々価値をあんまり生み出さないものを効率化や高度化してもさして限界利益は増えず、一方で今までは考えられないくらい少人数で付加価値の高い新規事業をバンバン生み出す人たちが増えてくる。そうなると、自然と結末はわかりますよね(ゴミ陰謀論口調)みたいなことも考えたりするんすよね。

 

ちょうどインタビューの中で南場さんも言ってたんだけど、今回のこの生成AIの波は、経営者がトップダウンで旗を振らんといかんと。従業員がボトムアップでやっても、なかなかうまくいかない。さっき書いたみたいに効率化みたいな話になるんだが、「ということはもうお前の仕事いらないですよね」みたいな展開が見えてしまう。誰が自分の仕事をなくすために変革するのか。職業倫理の高い人々は別として、凡人はそんなことしない。そういった中でどうやって生成AIを使って付加価値の高いことをやるんだって中で、その1つの形を示したのが南場さんのやり方なんだと思う。

 

個人的に思うのは、生成AIで仕事がなくなった人員を全て介護職の現場に突っ込んでしまうのはどうか、というプラン。特にコストセンターはおそらく今の半分以下の人員になっちまうだろうし、浮いた人員をそういった現場に派遣すればそのままプロフィットになる。どっかの元経済大臣みたいなことを言っているが、解雇が難しい日本において生成AIによる恩恵を従来のJTC路線で享受しようとすると、こういう発想になるんじゃねえかなと思ってる。

 

なのでやっぱりやることは、株と筋トレなんすよ。