「キャッシュが余っている状態」は悪なのか?
みなさん、手元にキャッシュが余っていると、なんだかそわそわしませんか?
「せっかく軍資金があるのに、投資しないともったいない、、」
「今は相場が上がってるんだから、早く株を買わなきゃ!」
そのように感じている方、いらっしゃるのではないでしょうか。
わたしは、結構、そわそわムズムズいたします。
本日は、
「キャッシュを余らせているのは悪いことなのか?」
この疑問についてお話していきます。
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結論:「手元にキャッシュがあっても、全然わるくないよ!」
結論から申し上げますと、全然悪くありません。
むしろ、それ自体が1つの投資スタイルであると言えます。
キャッシュを余らせたくない人の心理
そもそも、なぜ「キャッシュを余らせたくない!」という心理が働くのでしょうか?
私は、次のような心理があるのではないかと考えています。
- 常に最高の投資効率を発揮したい!
- 目の前の上昇相場に置いて行かれたくない!
順番に見ていきましょう。
単純に資金効率が悪い?
1つ目は、単純に資金効率が悪いというものです。
ここでいう資金効率とは、
「自分が投資可能な金額のうち、いくらを運用に回しているか?」
ということです。
例えば、
手持ちの金額が100万円なのに、50万円しか投資していなかったとします。
この場合、資金効率は50%です。
もし利回り6%の商品に投資していた場合、
全額投資していたら6万円もらえます。
でも、資金効率50%では半分の3万円しかもらえません。
「もったいない!!!」
って、思いません?
わたし、すごく、そう思ってました。
目の前の上昇相場に置いていかれる?
2つ目は、相場の上昇局面に「乗り遅れる!」という感覚です。
よく言われる言葉として、「バスに乗り遅れるな」というものがありますね。
相場が上がって周りの人が「値上がりでこんなに儲かっちゃった!」と言っているのを見ると、
「早く自分も株を買わなきゃ!」
という気持ちになります。
焦りますよね。人間だもの。
ちょっと待って!本当に今、全力投資していいの?
ですが、こういう時こそ、冷静になっていただきたい。
いや、これがなかなか難しいのですが、だからこそ、次のことをお伝えしたいのです。
「自分が投資できるタイミング」と、「投資すべきタイミング」は別物
そもそも、
自分の手元にキャッシュがあるときが、投資に最適なタイミングだとは限りません。
つまり、
「自分が投資できるタイミング」と、
「投資すべきタイミング」、
この2つは別物なのです。
これ、頭では分かっていても、なかなか実践することができませんね。
でも、最初の一歩に成功できれば、あとはぐっと楽になります。
高値圏でまとまった金額を突っ込むと、長期に渡り含み損を抱えることになります。これを繰り返していると、いつまでたっても状況は変わりません。
ですが、1度、我慢して下落局面を待てれば、
「下落局面で仕込む」
「上昇局面で利益確定する」
…という、プラスのサイクルが作れるのです。
将来の下落相場に備えるのも、立派な投資!
こうした好ましい状況を作り出すためにキャッシュを持つことは、
決して「もったいないこと」ではありません。
むしろ、立派な投資スタイルなのです。
著名投資家のマンガー氏も、キャッシュの重要性を説いている
このスタイルのお手本のような方がいらっしゃいます。
かの有名な投資の神様、ウォーレン・バフェットの唯一無二のパートナーであるチャーリー・マンガーです。
彼は、投資においては「現金が鍵」と説いています。
たとえ、目の前の上昇相場に乗れなくとも、キャッシュがあるからこそ、のちに訪れるであろう相場の下落でバーゲン価格の株式を仕込めるからです。
そして、そのためには「忍耐が必要」であるとも説いています。
「待つこと」、「人と違うこと」をすることは、勇気のいることです。
むしろ、「キャッシュを持たずに全力投資」よりも、よほど勇気のいることかもしれません。
最後に:来る球を全部、打とうとしなくてもいい
本日は、
「キャッシュを持つのは悪いことではない」
「それ自体が1つの投資スタイルである」
ということをお話ししました。
とは言っても、目の前で株価が上がっていると焦る気持ちを抑えることができないこともあるでしょう。
それは、とても自然な感情です。
そういう時は、このように考えてはいかがでしょうか。
「来る球を全部、打とうとしなくてもいい」
「きちんと自分が打てる球が来るまで、待ってもいい」
私たちは個人投資家です。常に利益を出すことに追われるプロとは違うのですから、少しゆったりと構えていても、いいのだと思います。
皆さんが、自分が納得のできる投資をできることを祈っております!