一括投資と分散投資、どっちがいいの?
本日のテーマは、一括投資と分散投資です。
こだわりがある方が多そうで、なかなか香ばしそうなテーマですね。
そもそも一括投資と分散投資って?
ここにおける一括投資、分散投資とは、
「投資タイミング」の一括 or 分散のことを言っています。
つまり、
いっぺんに手元の資金をすべて投資するか、
複数回に分けて投資をするか、
ということを言っています。
スポンサーリンク
結論:堅実な資産形成を目指す人には、分散投資をおススメします。
ハイ。分散投資です。
特に、
「自分はこれまで、あまり投資をしたことがない」
「大きく儲けられなくとも、確実に資産を増やしていければいい」
という方には、分散投資をおススメします。
それぞれのメリットとデメリットは?
それでは、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
一括投資は上昇局面で輝く!
まずは、一括投資からです。
例えば、手元に12,000ドルがあるとします。
これを2009年~2019年の10年間、S&P500連動の投資信託に投資するとしましょう。
ちなみに、同期間のS&P500は、こんな動きをしています。
素晴らしい、右肩上がりですね。
2000年~2010年の暗黒期を除けば、継続的に上がり続けています。
このとき、
- 最初に一括で投資する
- 月ごとに100ドルずつ、10年間で120回に分けて投資する
この2通りの方法で投資するとしましょう。
そうしますと、
- 一括投資の場合は、12,000ドルが53,814ドルに!(約4.5倍)
- 分散投資の場合は、12,000ドルが31,632ドルに!(約2.6倍)
…こうなります。
あれ?一括投資でよくね?
(分散投資の2.6倍でも、十分なパフォーマンスですけどね、、)
この通り、
一括投資は上昇局面で、
最大のパフォーマンスを発揮するんですね。
※ ちなみに、投資結果のシミュレーションは次のサイトのお力を借りました。
https://www.portfoliovisualizer.com/
分散投資なら、「最終的に勝てる」確率が上がる!
「なんだ、、もう一括投資でいいじゃん」
そう思っている方も、もう少し見ていってください。
次は、分散投資のメリットを見ていきましょう。
まず、こちらの図をご覧ください。
出典:JPモルガン・アセット・マネジメント https://www.jpmorganasset.co.jp/wps/portal/gtma?lang=ja_JP
この図は、日経平均がバブルの最高値を付けた1990年から、毎月1万円ずつ積み立て投資をした場合のシミュレーションです。
まず目を引くのが、
「日本株は25年近く、下落相場であった」
という事実でしょう。
もし、90年当時に一括投資をしてた場合、30年経過した今でも、まだ勝てません。
とてもではありませんが、
「長期の資産形成に向いている」
とは言えない市場です。
一方で、図の下の方の細かい棒グラフ、並びにそれを横切る斜線をご覧ください。
これは、
「積立額の総額(=投資元本)と、現時点の評価」
この2つを比べたものです。
要は、「今、勝っているか負けているか」を表したものです。
棒グラフが斜線より上に出ていれば、「勝っている」ことになります。
これを見ると、30年のうち、半分くらいは、
「勝っているか、トントンの水準」
であることがわかります。
これは、かなり安心できることではないでしょうか?
「仮にバブル絶頂期に投資を始めても、出口さえ間違わなければ負けない」
こういう気持ちで投資を継続することができるのです。
なぜ、こんなことが可能かというと、いわゆる「ドルコスト平均法の」の効果ですね。
つまり、
- 相場が高値圏のときには少なく買って、
- 相場が安値圏のときには多く買う。
これを機械的に行えるからなんですね、
人間、欲が出るものです。
自分の「意志」で投資をすると、本来は望まない結果になることが多々あります。
本当は安く買いたいのに、高いときにたくさん買ってしまうのです。
最後に:どっちにするかは、自分の能力と覚悟に相談だ
まとめましょう。
一括投資のメリット・デメリットは、
- メリット:上昇局面でパフォーマンスの最大化を狙える
- デメリット:直後に暴落すると目も当てられない
分散投資のメリット・デメリットは、
- メリット:高値圏から投資を始めても、負けにくい
- デメリット:上昇局面での投資パフォーマンスは、一括投資に劣後する
こんな感じです。
さて、どちらを選ぶのかは、皆さんの自由です。
一方で、1つ、初心者の方に参考にしてただけそうな話をします。
投資の心得としてよく耳にするのが、
「投資は自分の能力の範囲でやりましょう」
というものです。
一括投資のメリットを享受する前提として、
「今後、相場が上昇し続ける」
これが「わかる」能力を持っていなければならない、
ということがございます。
これ、なかなか厳しくないですか?
少なくとも、わたし、全然わかりませんもん、、
で、あればです。
初心者の方は自分の能力の範囲に従い、
「将来のことはわかんないけど、この後、相場が下がっても勝てる確率がある」
分散投資を選んでもいいのではないでしょうか。
投資の結果を引き受けるのは、ご自身です。
ご自身の能力と覚悟と相談して、
じっくりと、どうするかを決められるといいかもしれませんね。