「自分にはどんな投資スタイルがあっているのか?」を知ろう
前回の記事で、投資の恐怖を克服するには己を知ることが重要であるとご説明しました。
今回はそのことについて、もう少し掘り下げていきます。
素敵な服でも、サイズが合わないと着られない
皆さん、こんな経験はないでしょうか。
「この服、すっごく好みなんだけどサイズが合わなくて着られない。。」
「かっこよかったから衝動買いしたけど、着丈が全然あってないじゃん!」
私、結構あります。
最近は通販で服を買うのも一般的になりましたので、
余計にこの手のミスマッチがありますね、、
この例で何が言いたいかと申しますと、
「どんなに優れた投資手法でも、自分の性格に合わなければ役に立たない」
…ということです。
例えば、仮にデイトレードが最も高い投資パフォーマンスの投資手法だとしましょう。(仮にですよ?)
でも、この方法は私にとっては最高の投資手法とはならないと思います。
なぜなら、私は気が散りやすい性格だからです。
デイトレードは小さなサヤ取りを繰り返すものであり、大変な集中力が必要なものとの認識です。
集中力が続かない私がやっても、タイミングを逃してばかりですぐにギブアップしてしまうでしょう。
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好き嫌いを自問自答することで、己を知る機会を得る
さて、自分に合った投資スタイルを見つけるには、どうすればよいのでしょうか?
私がおすすめするのは、「己を知る」ことです。
自分は、
- 何が好きなのか
- 何が得意なのか
- 何をしたいのか
- 何が嫌いなのか
- 何が苦手なのか
- 何をしたくないのか
こういったことを、列挙してみることです。
特に、「自分が何をしたいか」がわからない方は、
「何をしたくないか」といった否定形から考えることをお勧めします。
なぜなら、嫌いなこと、苦手なこと、したくないことは続かないからです。
この、「否定形から自分自身を浮かび上がらせる」というのは、
いろいろな場面で使えます。
覚えておいても損はないでしょう。
出来れば、頭で考えるだけではなくて、
紙やスマホのメモアプリに書き出してみるのがいいでしょう。
私の場合、この手の作業をするときはGoogleのKeepというアプリに殴り書き(?)しまくっています。
本日はさらに踏み込んで、上記の質問を投資の観点から捉え直したものをご紹介いたします。
自分に合う投資スタイルがわかる4つの質問
次のような質問をしてみるといいでしょう。
- リターンは市場平均程度で満足できるか?
- 50%以上、資産が目減りするのを見ても平気でいられるか?
- 個別企業の決算分析などは好きor得意か?
- こまめに個別銘柄や市場全体の情報をチェックできるか?
順番にみていきましょう。
リターンは市場平均程度で満足できるか?
Yesならインデックス投資、Noならアクティブ投資です。
ただし、アクティブ投資は必ずしも市場平均を超える成果を得られるわけではありません。あくまで、そのチャンスを得られるということです。
その点も踏まえたうえで、自問自答してみましょう。
迷うようであれば、少額で投資をしてみるのも手です。
実際に痛い目を見ると、「平均以上の難しさ」と、「平均並み」の有難さがわかることもあります。
一時的に50%以上、資産が目減りするのを見ても平気でいられるか?
Yesなら株式投資や同程度のリスクのアセット、
Noなら債券や同程度のリスクのアセットです。
これは、特に重要です。
ここの覚悟が出来ていないと、あっという間に自身の投資スタイルを曲げる場面に出くわします。
「そんなの見てられない!」という方は、債券等のボラティリティの低いアセットを選ぶのも一案でしょう。
また、この「一時的に」の時間感覚も重要です。
バブル期に高値掴みをしてしまった場合、この一時的とは「10年超」を指します。
ちなみに、米国株のような長期的には右肩上がりの上昇が見込めるアセットをイメージしています。それ以外のアセットであれば、さらに長期間に及ぶ可能性があります。
個別企業の決算分析などは好きか?苦ではないか?
Yesなら個別銘柄投資、NoならETF・投資信託です。
個別銘柄を追うのは、なかなか骨が折れます。
そういった作業が好きな方、抵抗がない方でないと、なかなか続きません。
「そういう面倒なの、嫌いなんだよね、、」
そんな方は、スパッとETF・投資信託にお任せしたほうがいいでしょう。
今は、とても良い商品もたくさんありますからね。
こまめに個別銘柄や市場全体の情報をチェックできるか?
Yesなら一括投資寄りも検討、Noなら積み立て投資です。
ここだけ一括投資「寄り」という言葉を使っているのは、
さすがに初心者の方へ100%の一括投資はお勧めできないからです。
そうではなくて、例えば、
「投資可能資金の半分は、下落局面で集中的に投下するために温存しておく」
こういったスタイルを想定しています。
そのためには、興味関心を持って、こまめに個別銘柄や市場を見る姿勢が必要です。
なぜなら、大きな幅の下落や上昇は少ない日数で起こることが多く、
機を逃してしまうと、元も子もないからです。
逆に、
「毎日忙しいし、相場なんて見てられないよ!」
「別に投資自体に興味があるわけじゃないんだよね」
という方は、自動積み立て投資などでほったらかしがいいでしょう。
最後に:自分自身で腹追ちするために、じっくり考えていい。
以上、己を知り、自身に合った投資スタイルを模索するための質問でした。
ここで挙げたYes・Noに基づく推奨は、あくまで一例です。
「こういう性格なら、こっちの方が続きやすいかもしれませんよ」ということです。
一番大切なのは、自分自身で腹落ちできるかどうか、ということです。
モヤモヤしたものが残っていると、どうしても迷いが生じてしまいますからね。
少しくらい投資を始めるのが遅くなったからと言って、大きく将来が変わるわけではありません。
焦る必要はありません。じっくりと、納得のいくまで考えるのも良いと思います。