本日は SBI 証券に新たに追加された ETF を紹介します。
追加されたETFは、すべてグローバルX社の商品です。
グローバルX社は、非常に尖った商品を販売する運用会社です。
「僕が考えた最強の投資商品」みたいな、
中二病感溢れるものが多く、個人的には好きな会社です。
日本では扱っている証券会社が少ないのですが、
今回、SBI証券が商品ラインナップを拡げてくださったのは僥倖でしょう。
3/25から新たに6種類の ETF が追加されました。
追加された銘柄の一覧は次の通りです。
出典:SBI証券
その中で今回ご紹介するのは、
米国の高配当上位50銘柄に投資をするDIVという ETF です。
グローバルX スーパーディビィデンド-米国低ベータ ETF
早速、ETFの内容を紹介していきます。
基本情報
基本的な情報は以下の通りです。
出典:グローバルX
https://globalxetfs.co.jp/funds/div/
グローバルX社のHPから引っぱってきただけですね。
この辺は情報的に付加価値ありませんので、手抜きです。
お許しを!
さて、目を引くのは配当利回りでしょう。
12-Month Trailing Yieldというのが、
直近12カ月の配当実績をもとに計算された利回りです。
なんと約17%、直近のSPYDの倍以上の水準になっています。
なぜ、こんなに分配利回りが高いのでしょうか?
チャート
利回りが高い理由の1つが、直近の価格です。
出典:ETFdb.com
https://etfdb.com/etf/DIV/#charts
すでに高値に比べて50%超下落しています。
それまでの値動きが小幅なだけに、
余計に急落ぶりが目立ちますね。。
これは暴落前に保有していた場合、
私でしたら動揺を隠しきれないでしょう。
SBI証券様に於かれましては、
リスク発現後の絶好(?)のタイミングで、
商品ラインナップに加えていただいたことを感謝いたします。
特徴
主な特徴は次の4つです。
- Indxx社のインデックス、INDXXSUPERDIVIDEND®US LOW VOLATILITY INDEXに連動
- 米国の50銘柄に投資
- 直近2年間の配当継続先が対象
- 高配当・低ボラティリティの銘柄に投資
上記2~4は、連動するインデックス自体の方針ですね。
着目すべきは、高配当・低ボラティリティの銘柄を狙う戦略でしょう。
この点については、後程、さらに分析いたします。
構成銘柄・セクター等
上位15銘柄の一覧です。
1位のB&Gフーズ、2位のジェネラルミルズはいずれも食品会社です。
B&Gフーズは業歴100年以上の老舗企業で、「グリーンジャイアント」などのブランドを持っています。
2020年3月現在の配当利回りは11%です。
かなりの高配当っぷりですね。
ちなみに、グリーンジャイアントは2位のジェネラルミルズから買収したブランドだそうです。
こんなところで肩を並べるとは、当の企業も予想していなかったことでしょう。。
B&Gフーズについては、ねるねる様の記事で詳しく解説されています。
そのほかには、ベライゾンやAT&T等の通信系、ユニバーサルやフィリップモリス、アルトリアグループ等のタバコ系の企業も組み込まれています。
もっとヤバイ奴らが戦列を成しているのを想像していたのですが、
割となじみのある顔ぶれで安心感があります。
今後の大きな成長は期待できないけど、
配当によって株主に利益を還元してくれる企業群ですね。
セクター等の構成比は次の通りです。
最もセクターのシェアが高いconsumer non-cyclicalは、生活必需品ですね。
景気に関わらず一定の需要が期待できますので、
低ボラティリティ先として選出されていることも納得できます。
気になるのは、エネルギーが2番目に高いことです。
先ほどの上位15銘柄のうち、例えばDuke Energyは米国で公益企業としては最大規模の電力・ガス会社です。
この辺りの企業は良いのですが、、
注意点
MLP、REIT等も投資対象
本ETFは投資対象として、
MLBやREITも組み込まれています。
エネルギーの構成比が高いのは、MLPが貢献しているのではないかと推察されます。
折しも、原油安で割を食っている時期です。
すでに株価がこれだけ下がっているのを見ると、
下落銘柄の上位はこいつらではないかと想像されます。
(この辺り、推論が多く恐縮です)
ただ、考えようによっては、
すでにリスク=価格下落は顕在化済とも捉えられます。
上位銘柄は比較的安心感のある顔ぶれですし、
手頃な価格になったという意味では、
投資対象として魅力があると考えられます。
直近のボラティリティは S&P500とほぼ変わらない
さて、本ETFのコンセプトの1つに低ボラティリティがありました。
一方で、以下のようなデータもあります。
一番上のBetaに着目してみましょう。
Betaは、市場平均にどれくらい連動するかを表す指標です。
Since Base Dateは0.74と、「少しはボラティリティ低くなっているのかな?」という気がします。
しかし、直近1年間や年初来のBetaはほぼ1です。
普通に市場とほぼ同じやんけ!
確かに、直近の暴落までは低ボラティリティだったのでしょう。
要するに、
- 平時は低ボラティリティだけど、
- マーケットの危機時には普通にボラティリティが高まる
ということですね。。
所感:このETFは買いか?
では最後に個人的な所感です。
私自身は、今このタイミングであれば「買い」だと思っています。
この ETF のリスクは、危機時のボラティリティが高いことです。しかし、既にそのボラティリティは実現済みです。つまり、価格の低下がすでに現実のものとなっています。ここから、さらに価格が下がる可能性もありますが、絶対水準で言えば下落余地は限られています。
配当利回りも魅力的な水準ですし、
当面の含み損を覚悟すれば、
十分「買い」の判断は可能と考えます。
と言いますか、既にちょっと買っちゃいました★
DIVやSPYDのほかに、何やら不穏な銘柄もありますが、
気にしないでください。覚悟完了済です。
落ちてくるナイフを掴みまくったおかげで、
すでに手が血まみれです。
ただ、ここまでの暴落相場で、
順調に保有株数を増やせたことは僥倖だと思っています。
今後も、最後の一線(?)だけは踏み外さないように気を付けつつ、
適度に今回の相場のチャンスを取り込んでいきたいと思います。
皆様にも、チャンスがあられることを願っております。
最後に、当然ながら投資は自身の責任においてなすべきものです。
その点、ご留意ください。
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