本日はSPYDの相方問題、すなわち、
「ポートフォリオの分散をどうするべきか」
ということについて結論を書きたいと思います。
これまでの検討過程は、以下の記事をご覧ください。
結論
はじめに結論を申しますと
SPYDの相方はVOOにします。
つまり、S&P500指数連動のETFを選びました。
なぜこうした判断をしたのか、順を追ってご説明します。
問題意識と選択肢
まずは、問題意識・選択肢のおさらいです。
前回の記事の内容と、一部重複します。
私のポートフォリオは60%程度がSPYDと、
かなり同ETFに偏重しています。
問題意識をより詳しく申しますと、
- 「小型」「バリュー」「高配当」のファクターに偏重
- 「大型」「グロース」「モメンタム」等のファクターがない
- 特に成長分野(ハイテク系・GAFAM)の欠落が気になる
こんな状態でしたので、
前回の記事でいくつか、投資候補を上げました。
候補に挙げたのは、
MTUM・SPHQ
QQQ・VGT
TECL
といった ETF です。
いずれも、先ほど私のポートフォリオに欠けていたファクターを補う存在です。
しかし、最も有力だと考えたQQQでさえも、
私は腹落ちしないモヤモヤとした気持ちがありました。
そこで新たにVOOを投資候補に加えました。
なぜVOOを加えたのか?
VOOを加えた理由は、
- 幅広いファクターにエクスポージャーを保ちつつ、
- 現状の大型グロースの成長の果実も取り込んでおり、
- 今後も自動的にリバランスされる時価総額加重インデックスだから
いうものです。
つまり、
QQQほど大型グロースに偏ってはいないが、
成長分野にもしっかり投資していける、、、
こうした特徴を気に入りました。
足元のQQQの躍進は目覚ましいものがあります。
しかし、個人的にはこのタイミングで「絶好調」の ETF に、
順張りはしたくないのです。
その理由についてはまた後で書きたいと思います。
ちなみに、同じくS&P500連動ETFであるSPYは、
以下のようなファクター構成になっています。
(私の環境だとなぜかVOOの同じ画面が表示されなかったので、SPYで代替です。。)
中立的な性格を持ちつつも、「大型」「モメンタム」「クオリティ」と、
いずれもSPYDにはないファクターを持っています。
考察
これからの環境の見通し
次に、これからの外部環境がどうなっていくか考えてみたいと思います。
これは予測ではなく、
「あくまでメインシナリオとしては私自身こう考えている」
というものです。
当面の大型グロース優位の継続
大型グロースに偏りすぎたくないとは言いましたが、
当面は大型グロース優位な状況は変わらないように思います。
理由としては、
- コロナショックにより、さらなるデジタル化が進展する
- プラットフォーマービジネス特有の勝者総取りの構図に変化が見られない
(=それぞれの分野でGAFAM独断場となりつつある) - インデックスファンド優勢の構図もおそらく変わらず、引き続き時価総額の大きい企業に投資資金が流れる
このようなことが考えられるからです。
トレンドの転換・小型バリュー復活の可能性は?
では、反対の事象は起きないのでしょうか?
これも考えなければいけません。
反対の事象とはつまり、現状の大型グロース優勢の構図が崩れ、
「小型」「バリュー」といったファクターが復活する。。
そんな未来です。
仮にそうしたことが起きる場合、
一体何がきっかけになるのでしょうか?
こればっかりはさっぱりわかりませんが、、
例えば、
- 行き過ぎた寡占化に対する反発⇒GAFAM解体の気運の高まり
- 新たなゲームチェンジャーの台頭
- 「小型」「バリュー」の再評価による資金流入&株価上昇
このような事象でしょうか。
現時点では、どれも「本当?」という印象をぬぐえませんね。
ただ重要なのは、
「歴史上は勝者は常に入れ替わってきた」
ということでしょう。
今後どのような分野が急成長を遂げるかはわかりませんが、
「その将来の成長のタネが含まれている先に投資しなければならない」
これは確実なことではないでしょうか。
私自身が何を望むか
私の基本スタンス
外部環境の次は、自身の気持ちを確かめなければいけません。
私自身のスタンスは変わらず、
- 資産総額・パフォーマンスの最大化にあくせくしたくない
- 定期的なインカムが欲しい
- 分散投資をしたい
この3点になります。
一つ目と二つ目については、SPYDに投資しているという事実から言わずもがなです。
SPYDでベストパフォーマンスは狙えませんが、インカムは他の高配当ETFを凌駕するものを確保できます。
一方で、三つ目の「分散」もう少し掘り下げると、
- インカムは欲しいが、集中投資をしたいわけではない
- 現状の「小型」「バリュー」偏重は、それはそれで怖い
- ファクターという観点から分散を図りたい
こうした気持ちに根付いています。
また、私自身、市場のサイクル性というものを信じています。
つまり、
市場で永遠にもてはやされる分野はなく、
Aという分野が好調な時もあれば、反対にBという分野が好調になるときもある
そのように考えています。
VOOを加えた理由
先ほど、私が投資候補にVOOを加えた理由もここにあります。
これまでの私の投資遍歴は、
- 仮想通貨の暴騰時に購入 ⇒ 暴落を食らって無事死亡
- 某国内№1投信(中小型株特化)に集中投資 ⇒ 中小型株が低迷して無事死亡
- 米国株のパフォーマンスに惹かれて投資を決めるも、足元のバリュエーションが高過ぎたために少額からスタート ⇒ コロナショック発生、結果的に割安な水準で資金の大部分を投下できた
…と、1・2で「足元の調子が良いものに飛びつくと痛い目を見る」という教訓のおかげで、何とか米国株投資では良いスタートを切れた次第です。
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何が言いたいかというと、
私が今、QQQに魅力を感じているということは、
上昇サイクルの終盤にあるのでは、、???
そういった、己の逆神的な感覚が危機シグナルを発するのです。
この点については、全然ロジカルではありません。
先ほど申した通り、当面はGAFAM優勢がメインシナリオだと考えています。
それでも、これは「精神の安らぎ」という観点から絶対必要だと考えています。
であればこそ、
あまりに足元でパフォーマンスの高いファクターに偏重している銘柄は避け、
より複数のファクターに軸足を置いているETFに投資をしておきたい。
できるだけ、「賭け」となる行為は避けたい。
そうした気持ちが強くあります。
逆に、しっかりとトレンドの転換に対応できる方は、QQQの方が高いパフォーマンスを上げられそうですね。私はそういった上昇局面で「機を捉える」ことに向かないことが分かっていますので、「やめておこう」という思いもあります。
結論
以上のような考察を踏まえ、SPYDの相方はVOOにいたします。
別にS&P500に連動していればSPYでもIVVでもいいのですが、
VOOが一番コストが安いですし、なんか響きがかっこいいですので、
「これにしよか🤤」となりました。
というわけで、長々と銘柄選択のお話をしてまいりました。
上記の内容は多分に個人的経験によるバイアスが掛かっています。
人によって、「ベストな判断」は変わってくると思いますが、
基本的な考え方などで参考にして頂けることがあれば幸いでございます。
(もちろん、「投資は自己責任」ですが!)
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SPYDについては、こちらの記事で今後の予測を書いています。
SPYD以外では、こういった高配当ETFも持っています。